台東区立朝倉彫塑館

土曜日は千駄木の駅から徒歩6分
谷中のど真ん中にある
朝倉彫塑美術館に行った。
ひとんちの中にこっそりある美術館みたいな
こじんまりしたところに行って
なごなごしたかったのだ。
下町っぽく、案の定
道は猫がごろごろ人なつっこそうに
うろついているし
「おぢさん」
なんて質屋があるし
せんべい屋も
つけもの屋も
和菓子屋も
軒を連ねている。
思わず買っちゃうじゃんか!
散歩の途中で立ち寄るという
雰囲気で目指した
この美術館は
朝倉文夫という彫刻家が
アトリエ兼自宅として
改造に改造を施し
現在では
まるで何棟もの一軒屋を横に上にと
つなげてしまったような
不思議な造りになっている。
美術館は
ビードロのような
ゆがんだガラスの窓と
コールタール塗りの外壁と
神代杉の天井や瑪瑙を散りばめた壁
というなんだか
モダンなものとレトロなもの
高価なもの安価なものが混在していた。
一見めちゃくちゃな趣味の
ようでいて
彼の個性を心行くまで出し切っていた。
この館はアサクリック様式(朝倉にちなんだ)
という名で呼ばれ
それ自体芸術作品そのもの!
大きな一枚板を使用したちゃぶ台のある
客間を見てその大きさに驚いたり
自然の湧き水を利用した
日本庭園を部屋から眺めて
こころが安らいだり
京都にでも来ているような
錯覚を覚え
東京にもまだまだいいとこあるやん♪
とわくわくした。
畳に上がることができ
大きくて端正な木造りの窓から
屋敷中央の日本庭園を見ていると
なんだかずっとその場に
留まりたいような
足に根が生えたような
妙な感覚に襲われた。
このままもう少しここにいたい。
というかこの家を
自分のものにしたい。
だけど割と人も多く
閉館時間も迫っているので
約1時間ほどで外へ出た。
その日は雨。
そのせいで屋上には上がれなかったけど
6月ころ行くと
植物園並みに色んな花が咲いているようだ。
都内にいながらにして
ちょっとした小旅行の気分を味わいました♪